●副腎疾患
 フェレットに非常に多発する病気です。
中年齢以上に特に多く見られ、原因はファームにおける非常に早期の性腺摘出が強く疑われています。
副腎疾患とひとまとめにいったものの、副腎が「癌」になる子もいれば、ただ大きくなる「過形成」の子もいます。
それ以外にも良性の腫瘍や嚢胞の場合もあります。
割合は文献によると過形成45%、癌45%、良性腫瘍10%です。
癌と過形成はもちろん全く違うのですが、示してくるのは同じような特徴的な症状です。
それは、どちらも副腎から出ているホルモンを大量に増加させ、特徴的な症状はその結果だからです。


特徴的な症状とは
 ◎尾から始まる脱毛。進行すると頭部と四肢に毛を残すのみとなる。
  一部を除いては皮膚の痒みなどは起こらない。
写真下左

      

それ以外に現れる事のある症状は
 @体重減少
 A後ろ足の麻痺
 B前立腺の嚢胞や肥大からくる排尿困難や血尿(オス)
 C攻撃的な性格やマーキング
 D外陰部の腫れや粘液・膿汁などの排泄(メス:
写真上右) 
 E貧血



 診断は、症状と画像診断および血中ホルモン測定によって行います。
しかし、副腎は正常ですと米粒大の為、形や大きさが変化していませんと画像診断は無効な事もあります。血中ホルモンは下記のうちいずれか一項目以上が上昇していれば、この疾患を示唆すると言われています。しかし、本当の意味での確定診断は開腹して病理検査をしてみないと難しいのも現実です。

フェレット 血中ホルモン参考値
ホルモン名(単位) オス メス
エストラジオール(pg/ml) 10〜32 26〜42
デヒドロエピアンドロステロン(ng/ml) <32 <29
アンドロステンジオン(ng/ml) <2.0 <0.5
17-α-ヒドロキシプロジェステロン(ng/ml) <2.5 <1.9



治療は、大きく内科的なものと外科的なものに分かれます。
内科的なものは、酢酸リュープロレリン(リュープロン)という薬を定期的に注射します。これは根本的な治療ではなくホルモンの分泌をコントロールして症状を抑えるといったものです。
しかし、何らかの理由で(かなりの高齢など)手術不適応の場合には選ぶべき選択肢かもしれません。
外科的なものは、問題の副腎を摘出するものです。
どちらにしても、メリット・デメリットがありますし、その子その子の状況によりベストの選択肢は自ずと異なりますので、動物病院でしっかりとご相談下さい。





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